3周年ありがとう!!「クルッポアワード2023」開催レポート | 面白法人カヤック

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2024.03.22

3周年ありがとう!!「クルッポアワード2023」開催レポート

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鎌倉市で導入されているコミュニティ通貨(電⼦地域通貨)サービス「まちのコイン」、通貨名「クルッポ」が、2024年1月19日に3周年を迎えました。

「クルッポ」は、地域コミュニティの活性化とSDGsの自分ごと化を推進することを目的とした「鎌倉市SDGsつながりポイント事業」に活用されており、住民や店舗・企業が「クルッポ」を利用して、地域の社会的課題解決を図る活動に参加する機会を創出しています。
現在ユーザー数は1万7千人と鎌倉市の人口の10%に迫り、加盟店数は370スポットを超えました。

この「まちのコイン・クルッポ」3周年を記念して、3月10日に鎌倉商工会議所ホールで「クルッポアワード2023」を開催しました!

このイベントは、2023年1月1日から12月31日までの1年間で「クルッポ」を多く利用した人や場所を対象に、SDGsの推進とコミュニティ活性に貢献したことを称える授賞式です。2021年、2022年に続き3回目となる今年は受賞者が増え、式の内容もパワーアップ!たくさんの方にご来場いただいた様子をレポートします。

受賞者の方々と、祝福する(左から)カヤック代表 柳澤、鎌倉市 松尾市長、叡啓大学 保井教授

松尾市長「みなさんと一緒にクルッポで鎌倉を盛り上げていきたい」

まずは、お祝いに駆けつけた松尾崇 鎌倉市長のご挨拶から。
「本日受賞されたみなさん、誠におめでとうございます。クルッポがこうして3周年を迎えられたのは、皆様が様々なところで活用してくださっているおかげです。登録者数が鎌倉市の人口17万人の1割を超えてきたというのは本当に素晴らしいことです。私の話をさせて頂きますと、クルッポを使って小学生の娘と仲良くなっています。クルッポを一緒に取りに行こうとドライブをしたり、お祈りや応援をしたり(※1)、まちのためや他人のためにお祈りしている方の投稿を見て『利他の気持ちに共感できるよね』という話をしています。クルッポを通して家庭の幸せ度が上がっていることもあり、これからもみなさんと一緒にクルッポで鎌倉を盛り上げていきたいと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。」

※1:「まちのコイン」アプリ内にある、地図上のコインを集めたり、お祈りを投稿したり、他のユーザーのお祈りにコインを贈って応援できる機能。

続いて「まちのコイン」の企画・運営を担当するカヤックの代表・柳澤と、ちいき資本主義事業部の長谷川より、3周年の感謝と振り返りを述べました。

柳澤「このコミュニティ通貨は人類の悲願のようなもの。資本主義の価値では表せない通貨を作ろうという地域通貨の歴史が60年くらいあるけれど、なかなかうまくいっていない。『まちのコイン』はこの法定通貨では叶えられない幸せを測ろうと生まれたコミュニティ通貨。資本主義を良くしようという想いで協力していただいたみなさんに感謝を伝えたいです。」

長谷川は、この1年でお祈り・抽選会・コイン拾いなどの機能が新しく登場し、ユーザーの体験回数がグッと増えていることを発表しました。
また、「まちのコイン」の体験はSDGsの目標に紐づくようになっており、鎌倉市では清掃活動や、ごみの削減に繋がるリサイクル、フードドライブ活動などによる「SDGsの目標11・住み続けられるまちづくりを」が最も体験されていること。他にも、脱炭素につながる「公共交通機関に乗ってくれてありがとう」という体験が多く使われていることから「SDGsの目標13・気候変動に具体的な対策を」や、最近は学校の授業で使って頂くことも増えているため「SDGsの目標4・質の高い教育をみんなに」の体験も増えてきていることを報告しました。

SDGsの目標別の集計 (2021年1月19日〜2023年12月31日)

今後の展望として、柳澤は「まちのコインを小中学校の教育現場で積極的に取り入れて頂いて、子どもたちがまちに関わるきっかけになれると嬉しい。それから鎌倉市の課題といえばごみ問題。まもなく市内の焼却炉がなくなってしまうので、ごみの量を減らすことにクルッポを有効活用して楽しく解決してもらえたら」と語りました。

まちのコイン・クルッポを使って幸福感を高める

次に登壇されたのは、今回のために広島より足を運んでくださった広島県公立大学法人叡啓大学 保井俊之教授。保井教授は、2022年〜2023年にクルッポユーザーのデータを分析してウェルビーイングとの関連を調査してくださった研究チームの一員(※2)で「地域通貨とウェルビーイング」をテーマに講演をしてくださいました。

※2:学術研究論文 高尾真紀子(法政大学) 末吉隆彦(クウジット株式会社) 江上広行(株式会URUU)磯崎隆司(株式会社ソニーコンピュータサイエンス研究所) 保井俊之(叡啓大学)「地域通貨の利用が利他とつながりを通じて主観的ウェルビーイングを向上させる経路」『地域活性研究』Vol.19, pp.11-19.

「先生ではなく、トシちゃんと呼んでください」と気さくな保井教授

ウェルビーイングとは身体的、精神的、社会的に満たされた状態であること。
保井教授によると、お金の使い方が幸福感に関係しており、モノの消費や自分のために使うより、クルッポのように何か体験をしたり利他のために使うと幸福感を高める傾向にあるといいます。さらに人と人、人と自然・文化・歴史をつなげて、ユーザーの地域愛着を醸成するような地域通貨が幸福感を高める傾向にある、ということが判明したそうです!

そしていよいよ授賞式へ。
受賞者には、松尾市長から表彰状と1192(いいくに)クルッポが授与されます。
まずはユーザー部門。映えある今年の受賞者を発表いたします!

【ユーザー部門】

◆ユーザー賞 :1年間で体験利用数が多かったユーザー

1位 楽毅様(6702回)★4部門受賞

2位 まささん様(5,293回)★2部門受賞

3位 ゆうちゃん様(3,649回)

1位の楽毅さんは、なんと4部門で同時受賞!!!
◆クルッポの達人賞:コインの流通量が最も多かったユーザー
◆まち歩き名人賞:チェックインの回数が最も多かったユーザー(2951回)
◆プラごみリサイクルエキスパート賞:しげんポスト(※3)の利用回数が最も多かったユーザー(150回)
と合わせて4冠を達成されていました!最強すぎる!!

※3:しげんポストは、プラスチックごみを回収して新しく色々なものに作り変えるリサイクルポスト。家庭で出た使用済みのプラスチックごみを入れると、200クルッポがもらえる。

2位のまささんも
◆「SDGsマスター賞」:体験で設定されるSDGsのタグを最も達成したユーザー(995回)
と、2部門で受賞されました。おめでとうございます!

3位のゆうちゃんさんは
クルッポを通して人・もの・場所たくさんの出会い、つながりができました。栗の皮剥きやいちごの苗植え、お店の草取りなど、地域のいろいろなお手伝いをすることができましたし、知らないお店の美味しいものや、こんな場所があるんだという再発見ができました。ウェルビーイングのお話がありましたが幸せな気持ちで、これからも大好きな鎌倉のためにできることをしていきたいです。」とおっしゃっていました。

しげんポストの開発者・慶應義塾大学 田中浩也教授(左)も、楽毅さん(右)の活躍に感動されていました。

◆マイボトル愛好家賞:給水スポット(※4)の利用回数が最も多かったユーザー

どんどこ様(661回)

たくさんの大人たちの中、唯一の中学生で受賞されたどんどこさん。
クルッポカラーの黄色いカーディガンを着て参加してくれました。ありがとうございます!

※4:給水スポットは、使い捨てプラスチックごみ削減のために市内26箇所に設置されている。マイボトルを持っていくと50クルッポがもらえる。

続いて、スポット部門の発表です!

【スポット部門】

◆スポット賞:1年間で体験利用が多かったスポット

1位 JR東日本 大船駅 様(3,754回)

2位 まちのサポーター 様(3,050回)★2部門受賞

3位 大船観音寺 様(3,016回)

1位のJR東日本 大船駅さんは、駅中に貼られている駅長のお手紙ポスターに返信メッセージを送る体験や、公式キャラクターの1周年記念スタンプラリーなど、ユニークな体験が人気です。注目は「駅長に声をかけると1000クルッポ」の体験。1日に3回ほど構内を巡回するレアキャラらしいので、見つけた方はラッキー!赤いラインの入った帽子が目印で、駅長さんは声をかけてもらえる日を待っているそうです。

2位 まちのサポーターさんは
◆活発スポット賞:体験の作成数が最も多かったスポット
と、2部門で受賞。
まちのサポーターさんは、特にSDGsに貢献されているクルッポユーザーのみなさんが作ったスポットで、身近に実践できるオンラインの体験やお手伝いの参加、ごみ拾いなどの定期開催を行っています。
メンバーの高橋さんは「月に1回集まってブレストして体験を作っています。例えば、まちさぽクリーンという清掃活動を始めました。最初はおなりクリーン(※4)を8時間やりたいという案を出したんですけど無理と言われたので(笑)その1時間前に集まって、鎌倉駅の東口側を中心に掃除しています。1回の清掃でごみが1キロくらい拾えます」と語っていました。

※4:カヤック本社のある御成町の清掃活動を週に1回、社員など有志が行なっている

◆フードロス削減賞:フードロスのカテゴリで体験利用が最も多かったSDGs貢献スポット

軽費老人ホーム きしろホーム 様(3,477回)

「保存食を差し上げます」体験が人気のきしろホームさんでは、クルッポを使うためにスマホを購入した入居者の方もいるんだとか!
「施設は非常時の保存食を数日分用意していて、その入れ替えの時期が来るのでそれをうまく活用できないかと体験を作りました。他にも草むしりや紫蘇のシロップを作る作業を手伝ってもらったり、利用者と地域の方の交流の機会を作らせて頂いています。今後も新しい体験を作ってみなさんとの交流を広げていきたい」と、意気込みを聞かせてくれました。

アップサイクルで、小さくなった洋服からつまみ細工のお花のブローチを作ってきてくれました

◆CO2削減賞:CO2削減のカテゴリで利用体験が最も多かったSDGs貢献スポット

湘南モノレール 様 (21,247回)★2年連続受賞

湘南モノレールさんの「渋滞緩和・CO2削減につながるモノレールに乗ってくれてありがとう!」体験は、年間利用回数21,247回と2年連続ぶっちぎりの大人気!
代表取締役社長の小川さんは「湘南モノレールでもクルッポのお祈り機能のような、受験生を応援する合格祈願キャンペーンをやっているが利他的な願いが多く、鎌倉はそういうポテンシャルがすごくある場所なのかな」と感想を語っていました。

★ユニーク活用事例賞:最もユニークな体験を作成したスポット

ハンドメイドベビースタイ a.saco2 様

最後に表彰されたのは、赤ちゃんのよだれかけを作って販売しているハンドメイドベビースタイ a.saco2 さん。ユーザーからスポット側になりたいとプロジェクトを考案されたそうです。
「『みんなで作るベビースタイ』という体験で、裁断などをユーザーさんと一緒に行い、スタイの中にみんなからのおめでとうという赤ちゃんを歓迎する気持ちを詰め込むプロジェクトです。スタイを受け取ると地域の中で赤ちゃんが歓迎されているんだよ、と安心につながるのではという思いでやっています」

クルッポカラーの黄色い着物で参加してくださった、ハンドメイドベビースタイ a.saco2 さん

3年間、たくさんのユーザーさん・スポットさんに支えられてきた鎌倉市のまちのコイン「クルッポ」。今回のアワードで改めて、一人ひとりがまちを大切にしたい、明るい未来を守っていきたいと共通の思いを持っていることが感じられて、胸が熱くなりました。
これからもカヤックは「まちのコイン・クルッポ」とともに、鎌倉市のまちづくりに取り組んで参りますので、4年目もどうぞよろしくお願いいたします。

(取材・文 小林そら)

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